どうもこんにちは。飲み屋さんでバイトをしていたみりんです。
はい。バイトをしていました。過去形です。ということは~???
はい辞めましたー!!!
またかよーって声が聞こえる! 幻聴かな! ちがうといいな!
いや、ちゃうねん、ちゃうねんて、聞いて。やめたのには深い深い理由があるんですよ。いやね、私が前働いていた店、まあその飲み屋さんなんですけどね、店長が怖かったんですよ。超怖かったんですよ。
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いやまぁはい怖かったんですけどそれはまだよかったんですよ。言ってることは筋が通ってるし、いちいち言い方キツイけど、接客の仕方とかちゃんとどう改善すべきかも教えてくれたし、百年に一回くらいは褒めてくれてたし。「なんやねんそんな言い方せんでもええやんけクソっクソっ」と思いながらも、「なら言われんでもええようになったろやないかい」と反骨精神で頑張ってたんですけれどもね、
その店長が辞めたんですよ。「俺今月いっぱいで辞める」と宣言し、ほんまにその月でいなくなったんですよ。店のグループラインに「さよなら~!」の一言を残して消えたんですよ。
えっマジか。
わりとショックでした。店長クソ怖かったんであまり自分からは話しかけなかったんですが、辞めると聞いた日はさすがに「本当にやめるんですか?」「店長がおらんなったらそれはもう〇〇(店名)ではないです」と言ってしまった。
そして店長が変わった。新店長はなんというかこうそこはかとなく闇を感じる人だった。目が笑っていない。言動は少女漫画に出てきそうな感じに爽やかなんだけれど、目が笑っていない。怖い。私が一度風邪をひいたとき、バイト終わって返ろうとしたら他のお客さんもいる前で「もう風邪ひくなよ~!笑笑」とかサッカー部に入ってる高校生が部活終わりの河川敷で同級生に言うみたいなテンションでいうからなんかもうその押しつけがましい爽やかさにゾッとした。
わかるかな。「風邪ひくなよー」ではないんですよ。「風邪ひくなよーww」でもないんですよ。「風邪ひくなよ~!笑笑」なんですよ。このニュアンス伝わりますかね。すみません表現力がなくてすみません。
まぁそれはいいんですよそれは。とにかくなんかちょっと闇を感じる人だったんですよ。お客さんがいる前で店のあるべき姿について語ったりするし、ちょっとなんかなぁ……と思うところがあったんですね。
でも前の店長みたいにやたらめったら怒鳴らないし、ほかの社員も怒鳴らなくなったのでよかったなぁと思っていたんですがある日ですよ、ある日。出勤して30分くらいたったころかな。新店長に「さっきなにがあったの?」って聞かれたんですよ。
さっきって? なに? なにが? 「えっ、わからないです」すると「さっき何を話してたの?」何って誰と? あ、さっきお客さんに話しかけられた時かな、でも雑談だったし正直内容覚えてないな。「忘れました」と答える。すると機嫌が悪くなる店長。
え? え? え?
それがわからないならもう帰ってもらっても、みたいになぜか露骨にイライラしはじめる。(口角は上がっているが目が笑っていない)私は真剣に何のことを聞かれているのかわからなかったので困った。それで考えて、考えて、あ、さっきお客さんに質問されてた時のことか? と思い当たった。
「コンビニいくからこのサンダルはいていってもいいですか」とお客さんに聞かれたんですね。その時作業してたから一瞬「えっ」となって、「ちょっと外でたばこ吸うとかでサンダル使う人はおるけどコンビニまでって珍しいなぁ」とか考えていて数秒間を開けたのちに、「はい」と答えて、お客さんは「え、だめ?」私「あ、大丈夫です」そしてお客さんはサンダルはいてコンビニ行ったというそんだけの話なんですけれど。
聞けばその対応が良くなかったと言う。何が良くなかったのか? と聞いても、具体的には答えられないという。えっ。
みりんは頭が悪いので、なにかダメなところがあったのなら何がダメだったのか、どうすべきかを言ってもらえないとわからない。これは甘えなのかしら。
でも自分で「それでいい」って思って働いているのだから、外から見て「あかん」のだったら「何があかんのかはっきり言ってほしい」って思うのだけど、わがままかしら。
私のその姿勢が新店長のお気に召さなかったらしい。なんかしらんけどお客さん用の半個室に呼ばれる。
接客の仕方がよくなかったという。聞けば、あのときは「はい」でなくて「どうぞ」というべきだったという。えっ。
えっ。
しかし私は社会経験が未熟。一般社会では「はい」ではなく「どうぞ」と言わなかったら店長にお客さんのいる中半個室で怒られるくらい悪いことだったのかもしれない。
じゃあそれを直せばいいのかときけば、そうでもないという。ほかにもあるという。じゃあ教えてくれと言っても、自分で考えろと言う。私は自分で良いと思って働いているのだから、あかんなら何があかんか言ってくれないとわからないと言っても自分で考えろの一点張り。
そしてなぜか店の理想のありかたについて語られる。店が大変だからとか聞いてもいないのに語られる。そして改善する気がないならとか、いやいや、だから改善する気はあるのだからどうすればいいか教えてくださいよと言っても自分で考えろと堂々巡り。
私が甘いんかなぁ。
「言われなくてもできている子もいる」と言われたけれど、私とその人は別人格なのだから同列に語られても困るんだけど、一般社会ではほかの子が出来たら私もできて当然なのかしら。
「じゃあ今日の営業中、みりんの接客で気になることがあったら、そのたび何があったのってきくね」と言われる。私の話は伝わっていなかったらしい。何があったのとは聞くけど、その「何」が「何」を指してるかは教えてくれないし、どう改善しろともいわないらしい。いやだから、私はそれでいいと思って働いているのだから、はたから見ていけない点があったならそれを言ってくれないと、とまた堂々巡り。
私が甘いんかなぁ。
で、気になる点は前にもあったという。数日前、とあるお客さんとお話をした。なまりが自分のと似ていたのできいてみたら、地元が近所だった。そこからわりと話がはずんで、同郷ということでその地域の酒をお客さんがたくさん注文してくれたりで私としては割とよくできたと思っていたんだけど、新店長にとっては違ったらしい。
私がバイトをあがって、さっさと帰ってしまったのがよくなかったらしい。
あがったあとのことをどうこういうのはと前置きしておきながらも、「あの時さっさと帰っちゃったけど、それでリピーターになるかといったら」どうのこうの。
ええっ。
いや私としても、営業中しゃべりまくっていたお客さんを、あがったからって無視して帰るのはどうかと思ったんで、「あがりになりましたー!」って声をかけたんですよ。「えっまだ営業中やん」「あがりになったんですーまたきてやー!」とそれだけ言って帰ったんですけどもね。それがよくなかったんだと。
ほえー。
わたしにはわからない。時給の発生していない時間に関してまでどうこういわれたくない。とおもったけどこれ言ったら余計怒りそうだったので黙りました。
もうイライラを隠せないでいる新店長。怒られてて悲しくて泣きそうになるのと、イライラを隠せないでいるいい年の大人を見て笑いそうになるのと、相反する二つの感情のせめぎあいですよ。
でまあいろいろ話したんですけどらちがあかない。私が機嫌悪そうに見えたって言われてそれはまぁ色んな人に言われるから多分そうだったんだろうな。目つきわるいし、気づいたら口角下がってるしな。
しっかし機嫌悪そうってそれお前もやん。今日何か嫌なことでもあったのって、それ私はお前に対しても思ってますけど!? なんや今日えらい絡んでくるやないか嫁と喧嘩でもしたか!? って言いそうになったのをぐっとこらえて、
「前の店長は怖かったけれど、ダメなところはちゃんと指摘してくれて、どう改善すればいいかを教えてくれたのでついていけた」と言うと、「これからの店はそうじゃないから、それについてこれるかってこと」みたいに言われたので、「じゃあ辞めます」と言ってその日のうちに辞めました。
シフトに穴あくやん、と思ったけど、私がここにいることによってほかの従業員に悪影響がみたいなことを言いだしたので「わかりましたすぐ辞めます」って言って帰りました。
「返してもらわないといけないものがあるんだけど、ポストがあるから。気まずかったらそこに入れておいてくれたら、」
「いや別に私は皆さんが嫌いでやめるとかそんなんじゃないんで別にそういうのないんですけど」
はい。
そしてお世話になったバイトの先輩(かわいい)に「やめまーす!」と言ってその場にいた全員に挨拶して帰りました。バイトの先輩(かわいい)は驚きとちょっと悲しみの入った顔で「えっみりんさん……」と言っていました。先輩(かわいい)にはお世話になったのでこんな辞め方をして本当に申し訳ない……。みりんは子供なので、「ちょっとついていけないです! あー、〇さん(前店長)が良かったなー!」と無駄にでかい声で言って帰りました。そして前の店長に倣って「お世話になりました〜!」の一言を残してグループラインを抜けました。
反省してます子供じみていたと。はい。でも後悔はしてない。
その日家には友達が止まりに来ていたんですが、私が「バイト辞めたー!」というと「えっ」と言っていました。そりゃそうだ。
しかしその友達は某コウペンちゃんばりにわたしのことを肯定してくれました。「もうちょっとがんばれ」とか言われませんでした。やさしい……。
そしてこのバイト、知人から紹介していただいたバイトだったので、その方にも連絡しました。せっかく紹介してもらったのに申し訳ない……。
すると「今までがんばってくれてありがとう」と返信。
仏……?
仏なの……?
なにこのみりんの人生物語第3章あこがれの東京編登場人物がいい人ばっかり。なにこれすごい。第1章と第2章で悪役が登場しすぎたから神様がバランスとってくれてんのかな。いや知らんけども。
はい。でもですね、反省もしているんですよ。
顔が死んでいる自覚はあったんですよ。わたし午前は別の店で働いているんですけど、そこでは超笑顔で働けているんですね。でも夜のこの店ではどうしてもなかなか笑えなかった。午前の店は蕎麦屋なんですが、とっても忙しいです。ピーク時は常に列ができていて、数秒ごとにお客さんが来るみたいな。
でも従業員はイライラしていないし、先輩は初めてそこで働く私にも優しく教えてくれた。そして褒めてくれた。初出勤でピークのとき、あわあわしそうになっていたら先輩に呼ばれて、怒られるのかと思ったら「これ食べちゃいな!」とチョコレートをもらって急いで咀嚼してお茶で流し込んでホールに戻って「お待ちのお客様こちらの席どうぞ!」と言ったとき私は絶対笑顔だったと思う。
夜笑えないのはそりゃ店が嫌だったからってのもあるけど、でも私の気合不足でもあるよなと思うのです。蕎麦屋ではとっても褒めてもらえるから、そりゃ褒めてくれる店なら誰だって頑張ろうって思うし、褒めてくれなくてもお客さんには関係ないんだから私は笑わなきゃいけない。だから理由にならない。私の気合不足。
なので反省しています。次のバイト、あ、次の夜のバイト決まったんです。そこでは最初から笑顔でいられるように頑張ります。
前働いていた居酒屋から近い場所にとあるバーがありまして、そこの店主が紹介してくれたのです。そういや私が新店長に「さっさと帰っちゃった」と言われたあの日、そのバーにいたお客さん、仮にAさんとしますね、Aさんがたまたまその居酒屋にお客さんとして来ていたんですよ。Aさんに居酒屋を辞めたはなしをしたら、「店長ってあの? あの目が笑っていない人?」と言われてはい、そうです。その目が笑っていない人です。
優しいAさんは「みりんちゃんの接客別に悪くなかったとおもうけどなー……あ、でも一つだけ」帰るとき、私はAさんに「高橋さん(バーの店主、仮名)によろしくいっといてください」みたいなことを言って帰ったんですが、高橋じゃなくて高畑て言い間違えたんですね。「帰るとき高橋さんの名前間違えたでしょ!」と高橋さんのいる前で言うんで、すみませんー! と高橋さんに謝って、そんな高橋さんに紹介してもらったお店で来週から働きます。
ほんとみりんの人生第3章やさしい人ばかりが登場する。
がんばります。
がんばります。
がんばります。